プログラムを正しく使えば、子ども達のテニスの技能だけでなく、基礎体力が向上して運動能力が発達します。
「TENNIS PLAY & STAY」を行うことで、子ども達のテニスにどんな効果が表れるのか。
1戦術と打ち方の両方を習得できる
1つ目の効果は、戦術とその戦術実現のためのショットの打ち方の両方を習得できることです。
ゲームの楽しさを味わう『TENNIS PLAY & STAY』では、指導者が子ども達に5つの基本戦術を教えるレッスンがあります。そのレッスンで、子ども達は戦術を使ってポイントを取ることを覚えます。この経験が、やがて本格的にテニスに取り組む際に役立つのです。
「どう相手を動かせばオープンスペースができるのか?」、「相手の弱点はどこか?」といったことを考えるようになり、自分だけの戦術を組み立てることができるようになります。
また、ショットの打ち方についても『TENNIS PLAY & STAY』を行えば自然に習得できるようになっています。ストロークの最適な打点は腰と肩の間にありますが、ITFは年齢別の最適な打点に合わせたボールのバウンドを考えて3種類のボールを考案。さらに、それぞれのボールの飛びに合わせてコートのサイズを編み出しました。
ITFは、『TENNIS PLAY & STAY』を子ども達の成長に合わせて緻密に創り上げたのです。実際、子ども達がプレーすると、体幹のひねり戻しを自然と使ってボールを打つようになります。ラケットを振り切らないと、ボールが飛ばないようになっているからです。錦織選手に代表される最先端の打ち方を、子ども達は誰に言われることなく行うようになります。
2世代を超えてテニスを楽しむ環境が生まれる
テニスを始めた頃の子ども達にとって、テニスは難しいと感じるものです。
通常のコートでノーマルなイエローボールとラケットを使ってしまうと、ボールのスピードが速すぎて怖いでしょうし、ボールのバウンドが高すぎるととりづらいはずです。さらに、コートが広すぎるのでボールに追いつけません。これでは、テニスに興味を失って、他のスポーツに目を向けてしまいます。
一方、他のスポーツに目を向けずに我慢強かった子ども達は、小さい頃から高いバウンドのボールを打ち続けたためにグリップが厚くなったまま成長を遂げます。そして、大人になって修正することに時間を多くとられるようになってしまいます。
しかし、『TENNIS PLAY & STAY』はゲームの楽しさをすぐに感じることができるので、飽きることがありません。子ども達は自由な発想でゲームを行い、いろいろな場面で達成感を味わい、自分で考える喜びを感じます。
さらに、老若男女が同じコートで同じルールでゲームを楽しむことができるので、家族の絆を深めることもできます。いわば世代を超えてテニスを楽しむ環境が生まれます。
このようにテニスに親しむ子ども達が増えることは、日本のテニス界の人気復活に結びつくことでしょう。それが、やがて世界に通用するプレーヤーが多く輩出する可能性にもつながります。
3多様な動きを経験して基礎体力と運動能力UP
最近、子ども達の基本的な運動能力の低下が指摘されています。ゲームやスマートフォンで長時間遊んでいたり、外で遊ぶ機会がなくなった現状を考えれば、当然のことでしょう。
『TENNIS PLAY & STAY』は、この現状を打ち破ることができます。子ども達は多様な動きを経験できるので、確実に基礎体力が向上し、運動能力が発達します。
この点について、岐阜大学の春日晃章氏(教育学部教授)が興味深い報告をしています。それによると、日常生活において出てくる動作は36種類あるが、テニスというスポーツが補える動きは16種類もあるということです。ちなみに、スイミングは7種類、サッカーは9種類です。いかに、テニスがいろんな動作を含んでいるかがわかると思います。つまり、『TENNIS PLAY & STAY』は現在の日本の子ども達の体力低下を防ぐには最適なのです。
もちろん、テニスで使わない動きもあるので幼児期には他のスポーツに親しむことも必要でしょう。しかし、テニスだけで16種類もの動作をカバーできることを考えると、『TENNIS PLAY & STAY』が子ども達に良い影響を与えることは間違いありません。